マリア様からの頂き物ですv






濃密な情事を伴う食事の時間が終わったあとカーテン越しの月明かりが射すベッドの上、チャールズは半身を起こして鼻をクンっと鳴らした。お互いの汗や体臭・体温が混じり合い、生温い空気が満ちている空間は何やらとても厭らしい。
体の奥でおき火のように燻る熱の手綱を取りながら、ふと思う。肌を合わせ呼吸を合わせただ無心に求め合う不思議さを。ベッドに深く沈み自分の隣で眠っているレイフロの顔を見つめれば、幾つもの記憶が走馬灯のようにチャールズの中で駆け抜けていく。

−黒の世界で出会った笑顔の綺麗な人
−クリスと名付けられた月明かりの寒空の下
−まだそばに居たいと願ったあの雨の日
−ヴァンパイアハンターとして刃を向けた時

それは遠い昔の出来事であるのに、今もすぐそこにあって触れる事さえできそうな気もする。甘く苦い記憶に胸が締めつけられ、思わずレイフロの頬に自分の体温を分け与えるように触れてしまう。そうして伝わる熱に瞬間、心が叫びだす
マスター!ずっと側にいてもう二度と離れないで
愛しいマスター!恐れるのなら臆病なあなたに私の胸を開いて見せてあげたい。そしてあなたを愛する私の心を信じてほしい

「マスター…。マスター…」
苦しいほどの想いを吐息に乗せてそっと吐き出しレイフロの唇に触れると、甘い痺れが身体の芯を震わせる。この感覚をなんと表現すればいいだろう…目の眩むような―

レイフロへの愛しさがチャールズの身を焼いたとて、深い歓びが残るだけだろう。
「愛しています」
告げた言葉は祈りだ。シーツごとレイフロを抱きしめて、チャールズは目を閉じた











※※※

マリアさんより、るをいの誕生日プレゼントにといただきました♪
事後のお話なので、残念ながらVIPに置くことができず別室扱いになりましたことご容赦くださいませ。
なんと、私のために初めて作品を書いてくださったとのこと! 愛を感じますvvv
そして、眠るマスターに告白するチェリーがなんとも愛しいじゃありませんか!
マリア様、この度は本当にありがとうございました。


とても素敵な作品ですが、無断転載はくれぐれもご遠慮願います。
どうぞご了承くださいませね。



2012.02